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2011年07月21日

見えざるイノベーションの重要性

 【イノベーション講座3

 画期的な商品開発や業態開発よりも、企業経営自体にもっとも効果的なイノベーションがあります。
 それは、<内なるイノベーション>。社内の体制やシステムを変えることによって、顧客サービスやプロセスを改善させることです。
 画期的な製品やサービス、業態は外部から見ても明らかなのに比べて、内なるイノベーションは外部からは見えにくいので、<見えざるイノベーション=invisible innovation>ともいわれています。
 私はキャノンについての書籍「キャノンの高収益システム」を書きました。
 キャノンは前社長の急逝によって、現御手洗富士夫会長が社長に就任します。その時の肩書きは常務取締役総務担当でした。
 当時のキャノンは3千億近くの有利子負債を抱え、パソコン、液晶テレビなどの不採算部門を抱えて業績低迷にあえいでいました。
 キャノンは事業部制をとっていました。
 事業部内で売上目標を立て、人員計画などの予算を事業部長が決めていた。
 そのため事業部同士は意思の疎通がなく、縄張り意識などが全社的な意識を阻害していた。
 そこで新任の御手洗社長(当時)は、改革委員会を全社的に設置した。
 これはA事業部の部長が、B事業部の改革委員会の委員長になるという、部門間をたすきがけのように組み合わせたものでした。
 B事業部の問題点の改善計画の実施と進捗管理をA事業部の部長が行う。
 これによって各事業部のトップの間で他事業部の問題点がより身近に感じられ、当事者意識を持つようになった。
 キャノンの御手洗氏が実施したイノベーションといえば、連結月次決算の実施、キャッシュフロー経営の徹底、それに製造部門におけるセル生産方式の導入などがあります。
 しかし組織の根本的な問題解決に直結し、企業の生産性を高めたのは、改革委員会だといわれています。
 巨大組織だからゆえの問題を一気に解決した、<内なるイノベーション>といえます。
 
 こうした<見えざる、内なるイノベーション>は特許もなければ、外に向けてアピールするものでもない。
 しかし、大きな企業の見えない経営資源、といえます。

 利益率が高く、成長している企業は、実は新規商品開発や画期的な業態開発などよりも、こうした見えないノウハウの開発があります。
 そしてそれは、見えない競争力の源泉となっているのです。
 例えば、店舗型の小売業、飲食業などの場合に、

 ○好立地を見つけるノウハウ
 ○不動産賃貸契約から開店までのスピード
 ○オープンまでの社員研修のスピード

など独自の社内に蓄積したノウハウで成長のスピードを速めたりしている例は多い。

 画期的な技術革新・商品開発というものは一見派手で、マスコミ受けもいい。
 しかし、そういった商品が成功するためには、販売やマーケティングが優れている必要があります。
 こうした組織力、社内でのスピードという点で内なるイノベーションというのは実は経営上もっとも重要です。

 

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posted by WOODY at 19:00| Comment(0) | TrackBack(0) | イノベーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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