元気がない、といわれる日本でも絶好調の企業もあります
「富山の置き薬」方式で急成長!
飲料の価格破壊を仕掛ける革命児
阪神酒販社長 檜垣周作
(
ダイヤモンドオンライン)
昨年、都内の知人の経営するオフィスに、この冷蔵庫があって、私はてっきり総務が集金箱を置いているだとばかり今まで勘違いしていました。夏だったので社長である知人がじゃんじゃん取り出していたので。
5年前には1億だった年商が10年5月期に150億円というのは、アスラポートダイニングを買収したからなのでしょうか。
この会社はNOVAや焼肉さかいを傘下に持つ、ジーコミュニケーションもこの8月に過半数持つことになります。
この
ブログに詳しい
たった2年で27億の年商が連結売上1000億の企業グループのオーナーです。
ジーコミュニケーションについては、昨年、私はこんなブログを書いていました。
勝者の驕り−Gコミュ脱税 ジーコミュニケーションの創業者である稲吉氏はそのご、株を日本振興銀行グループに売却、その振興銀行グループの金融機能がおかしくなり、阪神酒販に売却されたようです。
それにしても、世は無常だ、と感じられずにいられません。
無常というのは常に変化する、という意味です。
この檜垣社長とて安心はしてられません。
ダイヤモンドの記事によると、あまり表にでず、謙虚な正確だとありますが。
ちょっと気になるのが、この間でたアスラポートに関しての転換
社債についての公告です。
アスラポートダイニングという会社は、実は以前、プライムリンクという社名でした。
ベンチャー・リンクの子会社として出発して上場後、ベンチャーリンクから分離しました。上場したころはベ社が当時手がけていたFC飲食をFC加盟店舗として経営していました。
牛角などの店舗が主力でした。
実は私はプライムリンクのT社長とは同社時代からよく知っており、上場後の資金調達の相談を受けていました。
T社長の悩みはもう一つ、自身がサラリーマン社長で、持ち株比率がわずか2%だった、ということです。
大株主のベ社とは関係が悪化していました。そこで別のオーナー経営者から株を持ってもらい、なんとか株主構成をチェンジしている最中でした。
できれば自分の持分も大きくしたい。
T社長は、外資系証券会社の提案を受けて、当時流行していたMSCBという社債を発行してしまいました。
MSCBとはご存知の方も多いと思いますが、市場で値段が下がったらその値段で転換できるというものです。
証券会社の方は市場価格から10%ディスカウントで展開できるという契約だからリスクはない。
外資系証券会社は大株主から株を借りて売却して、MSCBを時実行して買い戻す、これによって大もうけできるのです。
当然株価は希薄化し下落します。
また時価総額が下がったところで安く投資した大株主がのっとることもありえる。
そういう懸念をお伝えしたのですが、もう契約してしまった。
結局株価は大幅に下がり、証券会社は保有株を別の投資グループに売却し、T社長は退任しました。
めぐりめぐって、旧プライムリンク=現アスラポートダイニングは阪神酒販の傘下となったわけです。
ちなみに、GコミュニケーションのFCも一部はベンチャーリンクとの提携の下で展開したものです。
同社の代表取締役である杉本英雄氏は、ベンチャー・リンクの常務取締役でした。(昔お世話になりました)
つまり阪神酒販は、かつてFCの飲食店展開で繁栄して、その後没落したベンチャーリンクのかけらを引き継ぐことになった。
(ベンチャー・リンクについてはいずれ改めて書きます)
阪神酒販、巨大グループとなると何千人の従業員を抱える。
ましてや、アスラポートDもGコミュニケーションの傘下の企業もそれほど業績がいいというわけではない。
飲食関連なので、親会社の酒販は伸びるかもしれません。
しかし店舗の管理は大変です。
しかもGの方は無軌道に買収を重ねてきているから、傘下の飲食店の人材管理やコスト管理は十分に行き届いているとは思えない。
飲食店においては不採算の背景にあるのはやはり人材管理、人材教育なのです。
買収によって拡大してきたので統一した企業コンセプト、理念を共有していない場合が多い。
理念(ビジョン)がない従業員に、利益を出せ、と指示してもなかなか成功しません。
革新児といわれている檜垣社長もそういうことは分かって買収してきたと思います。
しかし大変だと思います。