『香港ポートフォリオサービス』
資料請求はこちら 今日は大晦日。明日から2008年です。
ハンセン指数は
27,812.65
+442.05
2006年の大納会のハンセン指数19965でした。
そう考えると、今年は大上昇の年でした。
ほとんどのH株(本土株)が大幅に上昇。
本土へ進出している香港の不動産や銀行株も大きく値を上げました。
ただし年度後半になると米国サブプライムなどに起因する不安から、相場全体が伸び悩んでいます。
10月末には32000を超えるというくらい過熱していたのですが、ゆっくりと調整しているという段階です。
ただ、さすがに優良企業といえども、今年は上げすぎでした。しばらくは業績の動向を見極めながら、上昇をエネルギーがたまるのを待つという感じでしょう。
今年の香港地場市場で取引が増えたのがワラントです。
現在証券会社11社が約5000種類のワラントを取り扱っています。来年はさらに数社参入が予定されており、10000種以上になると想定されています。日本では野村證券が参入してきそうです。日本の方も投資できるようになるかもしれません。
ワラントに人気があるのは、
プット、コールワラントがあり上げ、下げどちらの相場にも対応できる。
価格が安く小額で買える
個別銘柄よりも変動が激しい
ワラントにはハンセン指数や個別銘柄のほか、NIKKEI225などもあります。
ワラントはオプションや先物のように特別の口座を申し込みせず手軽に投資できる点と、追証などが発生しないリスク限定の商品なので、香港の個人投資家に人気なのでしょう。
さて来年はどんな年になるのでしょうか。
来年は今年同様大嵐になりそうです。
米国の金融機関の決算が本格化する過程で、相場も荒れ模様になるような気がしています。
香港市場にしても、アメリカや日本市場にしても、観察力で<お金の流れ>を見抜くことはとても重要です。
そういう意味ではヒントを元に<パズル>を解くようなものだと思います。
アメリカの金融機関のバランスシートが悪くなると同時に、最近シンガポールやアラブ首長国連邦など政府系ファンドの投資が目立つようになっています。
シンガポールのテマセクホールディングスがメリルリンチに約62億ドル投資すると報じられました。
また資産運用には慎重といわれるサウジアラビアが、9000億ドル規模の世界最大規模の政府系ファンドを設立、とフィナンシャルタイムスで報じられました。
SWF(政府系ファンド)のほかでも、新興国の企業による巨額のM&Aが来年も目立つことになりそうです。
米フォード・モーター傘下の英ジャガーと英ランド・ローバーの売却先として、 インドのタタ・モーターズが有力になっていると報じられています。
英国の名門自動車がインド財閥の傘下に入ることには、賛否両論があります。
フィナンシャルタイムス週末版では、グループのCEOのラタン・タタについて特集していました。タタ・グループはボストン・リッツ・カールトンを買収して、銅グループのTAJホテルに買える可能性を報道されていますが、高級ブランドがインドの財閥の傘下でブランド価値が工場するのか?という疑問が米マスコミで議論されて、それが逆に<人種差別>とインドのマスコミが応じるなどの事態になっています。
来年は、こうした、
<投資摩擦>
が起きるのではないかと感じています。
中国の企業は、中国海洋石油による米資源企業ユノカルへの投資断念など、<逆風>になれているので、慎重に投資していくことになるでしょう。
しかし、勢いが絶好調のインドやシンガポールは問題になるかもしれません。
インドネシアの通信企業のインドサットとテレコムセルにテマセク系の企業が投資しているのですが、どちらかを売却する命令がインドネシアの独占禁止管理委員会から出されました。(テマセクは上告しており、どうなるかは未定)
テマセクではタイのSHINを買収したときも、不興を買っています。
来年はそういう動きが多くなりそうです。
今年もこのブログを読んでいただき、ありがとうございます。
良いお年をお迎えください。
荒井裕之の資産運用無料セミナー<香港>
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