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2011年08月02日

【イノベーション講座】根拠のない自信を持て

【あげまんは催眠術師?】

 幸運を招く女性のことを日本ではあげまんといいますが、中国では幸福星(シンフーシン)といいます。
 ところで、日本の私の知人でそこそこの企業を創業、経営している友達M君がいるのですが、彼は独身の時はさんざん夜遊びざんまいで、仕事はやる気なしの、いわゆる「5時から男」でした。ところがとある女性と結婚した後に、仕事の成績が急激によくなり、独立して今では立派な中小企業の社長です。

 また、香港の友人でR君というのがいるのですが、彼も結婚前はマカオやシンセンで女遊びばかり、酒は浴びるように飲むという豪快な男でした。
 彼は家柄が良く、以前からそこそこの家柄じゃないと親が結婚を許さないといっていましたが、見合いで海南島出身の女性と結婚しました。
 R君の仕事ぶりや生活は相変わらず、友人と酒を飲み、中国大陸中を仕事で駆け回るということは変わらなかったのですが、いつの間にか今では日本の上場企業の香港子会社の役員をして、中国企業との提携窓口となっています。
 彼を見ていると、結婚後明らかに仕事運が上昇しています。

 さて、M君がなんで結婚後に仕事が真面目になって独立して成功したのか?それは、彼と酒を飲んだ時に聞いた話なのですが、結婚前の女性(今の奥さん)が、常に、
 
 あなただったら、絶対成功するわ

とことあるごとにいうらしいのです。
 それでM君は<暗示>をかけられたように、仕事にせいを出すようになったということです。
 一方で香港人のR君の場合なのですが、彼は中国人だけに面子があるだけにプライベートなことはいくら酔っ払ってもいいません。
 しかし夜彼の一家と一緒に食事したときに感じたのは、完璧に<尻に敷かれている>ということです。

 その奥さんは、物静かな美人で、いかにも教育されたという感じです。香港のバスや地下鉄にいる普通のおばさんのような<喧しい>側面はありません。
 しかし、腹が座っているというか、M君や子供を含め完璧にコントロールしているのがわかります。
 M君も一応主人としてレストランでは財布を握り、注文をしているのですが、奥さんの存在感はすごくあります。
 M君について明らかに言えることは、結婚後、子供が出来てから、少しずつ、自信家になってきたということです。以前はもっと軽薄で考えが浅い男でした。

 ここから本論なのですが、今の例を上げて、

 自信を付けてくれる女性をパートナーにすべき

ということを言いたいわけではありません。

 私があえて言いたいのは、

 根拠のない自信でも、持ち続ければやがて本物の自信になり、その自信がビジョンを実現するエネルギーになる

ということです。
 先ほどに例を挙げた男性は、たまたま幸運で、自信を暗示してくれるパートナーに出会った。しかし偉いのは、パートナーがいう根拠のない暗示に素直にしたがって頑張ったことだと思うのです。

 私は臍曲りで、ちょっと駄目出しするくらいの個性のある女性の方が好きになる方なので、こういう暗示には乗らないかもしれません。

 志=ビジョンの強化としての暗示は、

 自己暗示

が一番だと思います。
 根拠のない自信、自己暗示、壮大なビジョンなんて実現するはずはないと思う人は多いと思います。
 しかし多くの成功した経営者は、誰も見向きもしない創業当時から燃えるような、

 ビジョン=壮大な根拠のない自信

を持っていたはすです。ソフトバンクの孫社長、ビルゲイツやスティーブジョブスの評伝などを読んでも、彼らがどこの馬の骨時代から根拠のない自信を持っていたのがわかると思います。
 ですから、イノベーションを創造する、自社が世界一になりたい、と思う経営者は誰に笑われようと、

 根拠のない自信

を持ち続けるべきです。
 ただし、それを持っていても、酔っ払って夜の酒の肴で終わらせてはなりません。
 根拠のない自信、ビジョンを真のものにするためには、

 真剣に取り組む
 足りない点を補う努力をする

必要があります。
 富士山を登るにも、誰も最初はゼロメートルから始まり、長い道のりを経て頂上にたどることが出来ます。
 
 根拠ない自信は、努力で本物になることが出来るのです。

 人間というものは、<駄目>だと思うと出来ないものです。
 先日、日本のラジオを聞いていたら、こんな著者が出演していました。



 受験の勉強法や速読法についての本なのですが、一分間勉強法とは、

 一秒に一つの単語を覚える訓練を一分間続ける

というコンセプトのようです。
 実は私も大学時代、英語が全くダメだったのですが、「奇跡の英単語」というシリーズがありました。この方法もストップウォッチで単語を一語コンマ数秒で記憶するというものでした。


 たった数ヶ月で必須英単語は全部頭に入りました。
 
 人間の潜在能力というものは恐ろしいもので、出来ると思えば出来ちゃうのです。

 イノベーション(革新)や新規事業、海外進出、出来ると暗示すれば出来るのです。
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2011年08月01日

<ひっかかり>を大切にする

<志>=ビジョンを具体的、はっきり持て、といわれてても、『そんなに簡単に持てない』という人は多いと思います。

 事業を強力に駆動(ドライブ)する、ビジョンはそう簡単に着想出来るものではないと思います。

 ここでちょっとだけ、ヒントというか、方法論を書きます。

 作詞家の阿久悠氏といえば、80年代から90年代にかけて活躍された方です。
 沢田研二の「勝手にしやがれ」「憎みきれないろくでなし」「時の過ぎ行くままに」ピンクレディの「ウオンテッド」「渚のシンドバッド」石川さゆり「津軽海峡冬景色」八代亜紀「舟歌」「雨の慕情」など、歌謡曲から演歌まで幅広く活躍された方です。
 先ほど調べましたら、今日8月1日が命日だそうです。(2007年8月1日没)。
 
 阿久悠氏の創作手法を何かの雑誌で読んだことがあります。
 それは、雑誌、新聞、あるいは街を歩いたりしている日常生活の中で、心に「ひっかかる」言葉をメモしておく。
 作詞の時には、腹式呼吸法+瞑想した後に、依頼された歌手のイメージで、「引っかかった言葉」を使いながら作詞していく、というものだったと思います。

 作詞家というのは、とりわけ流行歌の場合は、聞き手から共感なり賛同してもらわないとならない。
 流れ変化していく社会の中で、みんなが共通に思っているが、気がつかないフレーズを盛り込む、というものだと思います。
 阿久悠氏は、日常生活の中で、敏感にその「ひっかかり」を大切にしていました。

 企業経営者(あるいはこれから創業しようとする人たち)は、何故、事業をするのでしょうか?
 中には金儲けのため、豊になるため、といって、お金さえ儲かるのならどんな仕事でもする人もいるでしょう。
 しかし大方の人は、ご自分のそれまでの人生経験(仕事や学校で学んだこと)から、何か思うところがあって創業したのだと思います。

 何か思うところ(引っかかり)

というは、その業界に属していて独立したとか、その仕事が好きだから、とか色々あると思いますが、心のどこかに、「これで生活していこう」という覚悟があるのだと思います。

 その何か思うところ

をさらに<深めて>考えていくと、

 問題意識(この業界、この会社はこういう問題がある、自分だったら、もっとよくできる、別の方法がある)

というものがうっすらとあるのではないでしょうか。
 
 その経営者の性格によりますが、こうした問題意識を解決して新しいビジネスを起こして、さらに拡大して壮大な事業計画を考える人もいますし、地道堅実に自分の出来ることから積み重ねようという方もいらっしゃいます。

 しかし、種(SEED)は同じじゃないかと思うのです。

 ベンチャーキャピタルに持ってくるビジネスプランには、どこにでもある言葉で埋めつくされ、飾られたビジョンを書いてくる人がいます。
 しかし、例えば、そういう人と仲良くなって、一緒に酒などを飲んでみると、実はその事業を初めた一番のきっかけは、幼少時の家庭体験であったり、アルバイト先での社会経験であったりします。
 そういう原体験(志の種)を発展して、飾ってプレゼンテーションをするのは一向に構わないと思います。
 しかし、一緒に成長していこう、という側の者にとっては、飾り立てられた背後にある、経営者の方の原体験=志の種の方が経営的に考えても重要です。

 どんな経営者の方にも、誰にも飾らないで、正直な裸の自分になればそういう、事業の志の種―純粋でまっすぐな想い、というのが必ずあるはずです。

 私たちはそれをまず見つけて、深く考える、純化して経営に活かすということを勧めています。

 ビジョンを考えるにあたって、稲盛和夫氏は、レンスが太陽の熱を集めて紙を燃やすように、想いを強く、焦点をあわせて考え行動しなさいといいます。

 そしてそのためには、集中力が必要なのですが、そのために中村天風氏が解説している<有意注意力>の重要性を提唱されています。
 私たちが日常生活で生きていく上で、無意識に階段を登ったり、信号を渡ったりする注意力は、自然に備わっているので、<無意注意力>といいます。
 これに対して<有意注意力>というのは、自分から意識して、その瞬間瞬間に全ての集中力を注ぐものです。
 別の表現で中村天風氏は「頭をはっきりさせなさい」といいます。

 人間は放っておくと、ぼーっとしてしまうもの。雑念や邪念、妄念で頭がいっぱいになる。
 だから意識して、雑念類を払いきり、純粋、無垢なにも雑念のない状態で物事を考えなさいという風に書いています。
 澄み切った心をもてば、あらゆる問題解決策やアイデアが自然に湧き上がってくる、といいます。

 ただ、こうした無私無欲の状態でいることはとても難しい問題です。
 街を歩いて、ミニスカートの女性を見れば、ついそちらに目が行ってしまうのが人間(男)というものです。

 中村氏はですから、こうも書いています。

 一日のうち、この時間からこの時間は頭をはっきりさせる時間と決めるだけでいい

 我々凡人は常に無私無欲でいることはとても難しい。

 ですから、例えば、午前9時から10時の一時間はその日の問題について、頭をはっきりさせて、澄み切った心で問題を考える時間。
 また、夜9時から10時は、自分のビジョンや使命について、頭をはっきりさせて考える時間。

 そんな習慣を持つのも、自分の志、ビジョンを深く考えて、磨くためにはいいと思います。
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2011年07月31日

経営者の<志>がイノベーションの原動力

経営者の<志>がイノベーションの原動力

  企業を成長発展させるための、経営者にとっての動機(モチベーション)はなんでしょうか?
 結論からずばり言いますが、本当に綺麗ごとみたいですが、それは

 <志=ビジョン>がいかに大きく、強く、純粋か

だと私は信じています。
 もちろん売上や利益は必要です。しかしドラッカーが一連の著作の中で何度も言及しているように、企業にとって<利益とは前提条件>として考えるべきものです。
 前提条件というのは、つまり、企業にとって利益は出て当然の如く経営しなければならない。ということです。利益こそが、社会へ還元(税金)し、将来へ備えるための確実な唯一の原資だからです。
 売上や利益、経費というものは一つの調和あるバランスの中において考えるべき問題です。
 企業が成長していく、ということは、換言していえば、顧客を創造し続ける、ということです。
 顧客を創造する方法論は二つあり、一つはマーケティング、そしてもう一つはイノベーションなのです。
 企業経営の根幹は顧客創造の試みにある訳なのですが、

 どんな商品、サービスを誰に売るか

このコンセプトの全ての根源、それが<ビジョン=志>です。
 私は多くの経営者の方にお会いしたり、また皆さんと同じように経済雑誌を通じて、経営者の方のインタビューなり評伝を読んだりしてきました。
 そうした中で、大きなイノベーションで市場、産業を作ったような大経営者の方というのは、
 
 心の底から、強烈で明白で純粋な志、ビジョンを持っている

のがわかります。そのビジョンは壮大でもあり、どんな細かい点を訊かれても詳細に答えられる。
 深く深く考えられ、短いスパン、長いスパンでも検討され尽くしていて、実現に対して計画であり、かつ変化に対して柔軟。
 目の前のことに全力を尽くしながら、段階段階での計画の微修正を常に行なっている。

 そういう優秀なビジョンをもった経営者、松下幸之助氏や井深大氏、本田宗一郎氏など数え切らない、志を持ったサムライが日本の戦後経済を担ったのです。

  そういうサムライの一人の京セラの稲盛和夫氏も、鮮明なビジョン・強烈なビジョンを色が付いて見えるまで描き続けよ、というアドバイスを経営者の方々に著作で書いています。

 経営者のこうした強いビジョンは突き当たる壁、障害が必ずあります。
 そういう壁を乗り越えるもの、それがイノベーション(革新)なのです。

 ですからイノベーションで新しい市場を創造する、顧客にとって新しい価値を創造する、ということのためには、経営者の強烈な<熱>にもにたエネルギーが必要なのです。

 一介の若者、一介の中小企業経営者にそんな壮大なことは出来ない、という人がいるかも知れません。
 しかし、戦後の経済を復興させた大立者のほとんどは、中小企業規模だったことを忘れてはなりません。
 本田にしてもソニーにしても、キャノンにしても戦後早々は町工場でした。
 それは戦後のどさくさだから、という人もいるかもしれません。
 ではユニクロはどうでしょうか?
 柳井正氏が父の経営する洋装店に入社した昭和47年はただの街の洋服屋にしか過ぎませんでした。
 昭和59年(1984年)になってようやくユニクロ1号店を下関に出店しています。
 直営が100店舗になるまでそれから12年かかっています。(平成6年ー1994年 )
 ユニクロといえばフリースの大ヒットが記憶されますが、これは1998年のことです。
 ファーストリテイリングが大成長したバックボーンには、長い長い基礎作り、基盤をしっかり固める時期があったのです。
 私はアパレルの業界に一時いたこともあり、その後コンサルティングも経験しましたが、ファッションアパレルとりわけ、若いファッションブランドというのは、企画デザインのみを行い、製造縫製は外部の下請けにつくらせるという形が多い。 
 ユニクロというのはSPA(製造直販)という方式です。
 外注方式だとシーズン事にデザイン、展示会、発注というサイクルになる。SPA方式は自社で製造部門があるから、売れ筋やトレンドの変化に柔軟に対応できる。
 どちらの業態にしてもリスクは在庫で、不良在庫を抱えると資金ショートで経営危機になるアパレル業は多い。
 ユニクロはPOS管理の徹底によって、売れ筋、在庫管理を徹底して、店舗の適正在庫保持と管理運営をしています。
 長年に渡って蓄積している海外生産のノウハウと、POSによる在庫、受発注管理がこの企業の革新でしょう。

 1990年代に、ユニクロブランドよりも、有名で規模が大きな若者向けファッションメーカーは沢山ありました。
 
 しかしその多くの老舗ブランドは低迷、もしくは消失しています。

 その違いは、単なる柳井社長の運ではないでしょう。

 それは毎日毎日、積み重ねられる日々の経営改革と経営者の<熱>にも似た志〜ビジョンが会社を突き動かしたのだと思います。
 ではその<志をどうもてばいいのでしょうか?> つづく
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2011年07月30日

イノベーションは生活習慣から生まれる

 ちょっと辛気臭い話を今日は書きます。
 「致知」という主に東洋哲学を主体にした雑誌があって、メールマガジンを出しています
 「失敗する経営者の条件」というテーマで先日配信がありました。

 http://archive.mag2.com/0000192277/20110729073000000.html
 
 経験豊富な経営者の方の眼力というのは間違いありません。経営者の方はご自身で自問自答してみることをおすすめします。

 企業経営において、イノベーションを生みだすためには、経営者自身が秀でたイノベーターでなければなりません。
 そのために第一に必要なことは、

 経営者自身の生活習慣がイノベーションを生みだすためのもの

であることが必要です。
 多くのイノベーターは、全身全霊、全てのエネルギー(体力、知力)を、新しい考え方の実現に注いでいるので、意識していないと思いますが、自らの想いを実現するために必然的な、自然な生活習慣をしているものです。
 私が知っている事例を上げますと。

 ○一日2つ以上アイディアをノルマとして、アイデア日記を付けている
 ○朝、1時間般若心経などのお経を唱えたあと、経営課題について真剣に考える
 ○週末は禅寺に座禅に行って、心をリフレッシュさせる
 ○誰よりも早く出勤して、自分の部屋とトイレ掃除を行う

などなど。
 経営者というのは、その活動のほとんどが、問題解決を考えること、意思決定、それからその決断やアイディアを部下ぬい伝えるコミュニケーションです。
 一つの判断が会社を傾かせるようなことになることもあります。
 また自分のイメージを十分に部下に伝えることができないと、会社全体が一丸となって目標追求していけない状態になります。
 思考とコミュニケーション、考え方と相手にどんな言葉表現で伝えるのか、その方法論は各経営者の個性やビジョンなどに寄りますが、基本的に根底に必要なのは<精神的な要素>です。
 精神的な要素とは、いかに物事を深く、強く考えているか。いかにエネルギッシュであるか。 
 人にものを伝えるのにも思ったことを言うだけでは足りません。<俺の言葉をよく考えろ>と伝える相手のことも考えず一方的に伝えるというやり方は、<連絡>であって、コミュニケーションではありません。
 ですから相手に何かを伝えるにしても、どうしたらよく理解してくれるか、伝える内容、受け手の立場や理解力を深く考えて、強い言葉で相手とコミュニケーションしないとならない。

 上に挙げた経営者の習慣の事例は、そのためにまず自分の心を振り返る、心を強く磨くための準備体操のようなものだと思います。

 それに引き換え、全くそうしたことを配慮せずに、多くの場合思い通りにならない経営者の方がいます。
 そういう方は、多くはご自身や誰もが認める<アイデアマン>で直感的、感覚的な人です。頭もいい、記憶力もいい、時流や世間の動向にも敏感で洞察力も優れている。
 弁舌も雄弁で相手が口を挟む余地がないくらい、話が上手、というより話好きの人も多い。
 しかしアイデアや事業プラン、経営計画が全く思い通りに進まない。
 イノベーティブなアイディアを常に考え、口にしていますが、会社はまるで発展しない。
 
 こういう人は、自分のことばっかりで周りへの配慮が全くない場合が多い。
 自分の直感力、アイディアは誰よりも優れていると思っているから、なんでも自分流、自由奔放で周りのことをあまり考えない。
 生活習慣も一定のこだわりがある場合がありますが、基本的に偏っている。こだわりがある場合は極端にそのこだわりに執着しすぎている。
 中庸という言葉がありますが、そうじゃないんですね。
 その時その時の反射神経、思いつきや直感で行動するから、周りが常に混乱する。
 自分を深く深く強く考えるような習慣はない。
 部下や周りの取引先からは、ビジネスとしての付き合いはあるが、みんな一歩引いている。
 社内が一致団結するということはない。
 ですからいくら素晴らしいアイデアが頭から湧き出ても、実現しないのです。

 最近のメディアに露出している話題の経営者の方を見ると、派手で話題は豊富、営業上手でアイデアマン。私生活の交友関係は派手、そんな人が多い。
 私の偏見かもしれませんが、六本木ヒルズなんかに住んでいる経営者の典型的なスタイルだと思います。

 イノベーションには明日書きますが、欲じゃなくて、<志>の方が大きく働く。
 だから、精神的に自分を深く掘り下げる、そんな生活習慣じゃないと、到底世の中を変えるようなことは実現できないのです。
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2011年07月29日

イノベーションは<類が友を呼ぶ>

 とりわけITや製造業など、技術的な進歩がものをいう業界においては、同業が集積している地域から画期的な商品、産業が生まれやすい。
 インターネットなどITにおけるサンフランシスコ郊外のシリコンバレーなどがそういうモデルの代表的なものです。他に有名なのはやはりサンフランシスコのサンディエゴがバイオベンチャーの集積地になっています。
 日本のインキュベーションをになっている経産省なども、こうした事例を勉強していて沢山報告書などが出ています。

 産業の集積地には、

 ○技術開発を担う優秀な学生を育成する大学が集まる
 ○見本市などが頻繁に行われる
 ○その産業に強いベンチャーキャピタルや高度な技術評価が出来るOBがエンジェルとして資金提供をしている
 ○同じ産業内で、分業の連鎖の経済生態が成り立っていて、様々な産業の支流が生まれている。

 つまり、人や技術やお金、アイデアがどんどん集まっては新しいことが創造される環境が成り立っているわけです。

 シリコンバレーなどでは、サラリーマンで一生を終わろうなどと考える人はいなく、誰もがアイディアを温めて独立の機会を狙っています。
 そういう人たちが集まっているのが、シリコンバレーなどの産業集積地です。
 つまり<類は類を呼ぶ>なのです。

 私の観察からいうと、こういう集積地は3つのIが起きて、革新的な技術やサービスが生まれ続けています。
 
 Imitation 模倣(創造的な模倣)
Improve  進歩や改良
Inspire  きっかけやヒントを鼓舞される

例えば新しいコンセプトのサービスが生まれて、反響を呼ぶようなことがあったら、すぐに、それを創造的に模倣したものが後追いする。
 同時に改良や進歩が行われる。
 時に創造的な技術者はそのコンセプトに鼓舞されて、さらに全く違った新規性のあるものを創造する。

そういう風に、産業集積地というのは進化しています。

 ですから、(出来ることならば)、ITの世界で天下を取りたいのならば、シリコンバレーに行って、コミュニティに入るべきなんです。

 <類は類を呼ぶ>という法則は世界中どこでも起こっていて、アメリカでは数十の特定産業集積地があるといわれていますし、ロシアやイスラエル、インドなどでも同様の現象が起きている。
 アジアにおいては中国では軽製造業においては広東省に何分野かの集積地があります。(中国は広大でいくつもの集積地現象がおきているので別の稿に改めます)
 シンガポールでは国策として石油化学、半導体産業などの企業を優遇して招致していて集積化を目指しています。

 日本も古き良き製造業の時代には、繊維業はどこ、陶器はどこ、という風に集積地があって、それは今は地場産業と言われている。
 しかし地場産業の問題点は、グローバル化に対応できなかった
 自動車および部品産業の集積が愛知近隣にまたがっているくらいでしょうか。

<類は友を呼ぶ>というのは、どういうわけか企業体質などにも現れることがあります。
 1900年代の中期コンピューター関連の新興成長企業の創業者のほとんどがNCR出身者でした。IBMのトーマスワトソンもNCR出身者です。
 日本では、ネット関連では日本IBM出身者が多い(かった)。
 私はリクルートについて取材して書籍を書いたことがありますが、リクルートからは非常に多くの上場企業創業者を輩出している。上場企業ばかりでなく、自営業であったり中小中堅企業の社長になっている人が多い。
 数十人のOBの方に取材をしましたが、一様に答えられたのは「リクルートには全員が自営業者であるという文化、DNAがあった」という言葉でした。

ですから、新しいことに挑戦したい方には、この

 類は友を呼ぶ

ということを心に深く刻む必要があると思います。

 海外進出したいのならば、海外に出かけていって、実際に企業している人と付き合ったりする。あるいは同じ志を持つ人と交流する。
 否定的な情報は、それがどんな種類であれ、否定的な影響しか与えません。
 物事を批判したり、否定したりする人は<問題を機会とする>発想は生み出せません。
 そういう人たちと交流すると、同じことを考えるようになります。
 だから<類は友を呼ぶ>というのは大切な考え方なんです。
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2011年07月28日

ベンチャー投資のアジアシフト化

三菱商事 
日本企業の中国展開を支援する日中合弁ファンドを組成
同社プレスリリースより。
【本ファンドの狙い】
本ファンドは、こうした優れた技術、ブランド、サービス、経営ノウハウを持つ日本企業の中国展開支援を目的として、
  @ 中国展開により成長が期待できる日本企業、
  A 日本企業が中国で設立する合弁企業、
  B 日本企業と戦略パートナーとなりうる中国企業
を対象に資金を提供し、総合商社としてあらゆる産業に対する知見を持つ当社と、中国における優れた投資実績及び優良中国企業と幅広いつながりを持つ科瑞集団が、投資先企業の経営支援や事業開発支援を行うことで、投資先企業の企業価値向上を図ります。さらに資金調達が活発な香港等、海外の株式市場で投資先企業が上場することで、中国展開における資金調達を後押しすることも視野に入れています。

 今後、こうしたファンドは商社系ばかりでなく、証券・金融系のベンチャーキャピタルや投資会社も追随していくことでしょう。

 なぜなら、日本の国内経済は成長性が頭打ちで、新しい市場が生まれることは非常に難しい。つまり急成長ベンチャーが育つ環境が極めて厳しい。
 つまり投資会社としては、投資対象の<玉>がない状態なんです。
 日本のベンチャーキャピタルの経営状況は散々たるものです。
 そして、国内投資から中国、韓国、インドなど海外へシフトしています。
 国内大手のジャフコ、アジア投資も、SBIインベストメントなどの大手も中国へ軸足を移しています。
 
 起業の志を持っている方、あるいは中堅中小企業で飛躍の志を持っている方にとっては、アジア市場を念頭にいれなければ到底、夢は実現できない環境です。

 中国に関していえば、日本の企業が進出して飛躍できるチャンスはいくらでもあると思います。
 今まで、中国進出といえば、大手企業の進出、ならびにその下請け、関連企業が進出というのが多かった。
 製造業関連が圧倒的に多い。
 もともとは中国進出というと、コストセンターとしての進出、つまり安い労働者のコストで製品の価格競争力を付けるということが第一の目的でした。
 もちろん今でもそういう面は多分にあります。
 しかしこと単純労働ということになると、上海など沿岸部、華南地方(広東省)近隣の単純労働者の賃金は数年前から倍増していて、価格競争力が劣ってきています。
 そこで単純労働に関してはベトナムなどのさらに安い賃金の国へ移転するという動きがあります。
 また同時に中国の国内企業もより高い付加価値事業へ傾斜していく傾向があり、高度技術によって海外と競争していく企業も現れています。
 日本企業もただコストダウンのためのみならず、現地で高度な技術対応していくことが求められている、つまり、単純労働の管理とういマネージメントから、よりレベルの高いヒューマンマネジメントが要求されています。

 一方で中国の成長が安定軌道にのり、『貧しい労働力供給市場から中間所得者層の増える国』になりつつある現在は、中国の消費者を対象にしたビジネスも増えつつあります。
 そういう意味で飲食、小売、サービスで日本独自の色やブランドを打ち出すことに成功すれば日本の中小企業にも多いに機会はあると思います。

 どんなものがいいのか。既に多くの進出の事例があるのもありますが。。

飲食  居酒屋 ラーメン店、そばうどん店
     パンケーキ店
     ファミリーレストラン
サービス 理美容店
     インテリア 家具店 雑貨店
教育  塾 
娯楽 スポーツクラブ ホテル
美  アンチエイジング関連
   メイクアップ
   健康食品

まだまだいっぱいありますが、要はそこに<日本の香り>がすることが肝心なんじゃないかなと思います。
例えば今アジア中でホテル新設ラッシュで、大手のホテルがアジア主要都市で新規ホテルを開設しています。
どれも5星の高級ホテルです。
洋式のホテルもいいですが、日本式の高級旅館タイプがあってもサービスが行き届いていて食事が美味しければ絶対成功すると思うんですが。
  
  
 
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イノベーション 再度解説

再度 イノベーションとは

 この一連の<イノベーション講座>は30くらい章立てしていて、冊子にするつもりの連載ものです。

 <イノベーション>というと『なんだそりゃ?』という風に考える人がいると思うので、改めて説明します。
 従来色々な本屋にある書籍や経営学者がいう<イノベーション>というのは、画期的な発明であったり、新技術に基づく製品、斬新なアイディアに基づく新商売、新しいビジネスのことをいいます。
 私はここでは、もっと広い意味で<イノベーション>を捉えています。
 それは、企業活動において、

 変化に対応して、変化を巻き起こすこと。その取り組みや活動

をイノベーションと捉えています。
 そしてイノベーションは、外に向かって行うもの=対顧客、新商品の開発や新しい商売の展開、サービス内容の変更もあります。
 同時に内側に向かって行うもの=斬新な人事制度、給与制度、コミュニケーションや会議の方法などもあります。
 今までの自己を否定して、新しい姿に生まれ変わる試み、これをすべてイノベーションとして捉えています。

 閉塞的で先が見えない日本と言われていますが、これを打開するためには、政府や政治家、役所にたよっていても何も前には進まない。
 民間の企業が新しい挑戦をしないと駄目だと思うのです。
 それとグローバル化、世界中の経済がどんどん一体化、つながってきているのが現代社会です。
 中国やアジアの成長著しい経済とは中小企業もなんとか付き合っていかなければならない。むしろ、機会(チャンス)と捉えるべき。
 そのためにも、小さな小さな社内でのイノベーション(変化)の取り組みが必要だと思うのです。
 本連載の全体像を通して読んでいただければ、経営者の方、起業希望の方はもとより、『なんかどん詰り感があって、進展変化がない昨今に欲求不満のある』方には、理解してもらえると思います。

  広義のイノベーションへの取り組み、チャレンジは企業の競争力を高め、社員の質を向上させます。
 小さな取り組みが企業を変え、その変革の波は社会をも変えることすらあります。
 
 アジアの時代と言われて久しい。
 実際、中国へ進出している日本企業は驚くほど増えています。それは日本の経済をになってきた大手製造業の移転にともない、工場移転してきた企業もありますし、独自で新天地としてアジア各国へ転出している企業もあります。
 また、飲食やサービス業などを中心に<日本の文化>をアジアで展開している企業、しようとしている企業も本当に増えた。
 成功している企業もいれば、苦戦している企業もありますし、一時的に撤退している企業さえあります。
 その分水嶺(分かれ目)は、企業経営者や海外事業担当者が、

 その国を理解し、違いを認識し、自分が変わるべき点は変える

か否かだと思います。
 過去の成功や経験、それまで身に付けてきた常識、固定概念は一度、引き出しの中にしまって新しい皿に新しい料理を盛る、という気持ちがないと決して海外での事業はうまくいきません。
 イノベーションへの取り組みというのは、そういう面でも重要なのです。

 私はこれまでずっと投資関連の仕事をしていました。
 その中心はベンチャー投資関連でした。
 ベンチャーが成長するか否かはその企業が経営資源としていかに<イノベーティブ>であるか?、という点を見極めることです。
 イノベーティブ、つまり一発のイノベーション(革新)でなくて、次々とその革新を進化させる企業であるかどうかです。
 その目利きを15年してきました。
 アジアの企業への投資も、中小企業の成長支援も、私にとってはイノベーションを見分けるという点では違いはありません。
 
 香港やシンガポールなど海外で上場を目指す企業が増えている、と雑誌で読みました。

 しかし、現時点で実質日本人が海外で起業して海外上場している例はシンガポールに2,3社あるのみです。
 潜在的には莫大なアジア市場ですが、私の眼には、グローバル化とイノベーティブの両面で秀でている日本企業はとても少ない。
 しかし、もう時代はグローバル化の波の真っただ中なんです。
 頭で考えるより実践するしかないというのがイノベーションの特質でもあります。
 日々の経営活動の中のヒントとしてこの連載ブログを読んでいただければと思っています。
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2011年07月27日

イノベーション講座 パクリからでもイノベーションは生まれる

パクリからでもイノベーションは生まれる

 パクリというと聞こえが悪いですが、<イミテーション=模倣>もイノベーション創造のための一つの方法です。
 独創性とか独自性、オリジナリティということはとても大切です。
 しかし、最初からオリジナリティを持っている芸術家はいいないし、創業当初から全くのオリジナリティをもった製品を作っている企業は稀です。
 どんな世界にも見本・手本となる先達がいます。
 そして、ほとんどの企業はその業界の先達、第一人者の影響を受ける。
 ソニーにしても、松下電器(現パナソニック)にしてもアメリカの電機メーカーの家電製品を分解して仕組みを解析して、それで<欧米に追いつけ追い越せ>と成長していった。

 日本のカメラメーカーとしてスタートしたキャノンやニコンも当時世界NO1のライカのカメラを分析して、より高い製品を作りだした。

 イミテーション=模倣というのは方法や方向性の違いはあれ、どんな企業でも行なっているし、無意識で行なっているケースもある。
 中国の高速鉄道が、日本の鉄道のパクリだと話題になっています。これに対しての批判もある。
 私は、イミテーションにはいろいろなタイプがあると思っています。

 @ビジネスモデル(どんな顧客にどんな商品をどんなスタイルで売る)を真似る。
  例えば牛どんには、元祖ともいえる吉野家があり、松屋があり、すき家がある。ほかにも沢山チェーンはあると思いますが、ビジネスモデルの原型は吉野屋じゃないかと思います。ほかはこのスタイルを模倣することから始まった。しかし、商品ラインや価格、押し出し商品など各社差別化をしているから、今は似ていて違う。
 新しい業態が生まれてヒットすると雨後のたけのこのように、イミテーションが生まれる。
 焼肉の牛角が、ものすごい勢いで展開していくと、牛○とか○角とか店舗の雰囲気や名前まで似た焼肉屋があちらこちらに見られました。
 牛角ほどではありませんが、1000円カットのQBネットが登場すると、やっぱり15分1000円という看板のカットハウスがあちらこちらに登場しました。

 A時に客が本家と間違うくらいになんでも似せる。
 柳の下商法といいますか、ブランンドのロゴからスタイルまでそっくりの偽物商法です。
 これは明らかに違法ですから、怪しい雑貨屋とか露天などで売られる軽衣料や雑貨などに見られます。
 POloというロゴのポロシャツなんだけど馬の向きが違うとか、いろいろありますね。

 B本物のコアな部分を盗む。
  その商品、製品の最も重要な機能の部分を何らかの方法で盗む。
  システムのプログラムコードをそっくりそのまま使ったり、して対象の商品とほぼ同等の価値を提供する。

 私は模倣というのは、経済社会が競争をしていく上で必然的に出てくるものであるし、それが顧客(ユーザー)側のメリットになる、つまりサービスや価格面での競争につながれば結果いいのではないか、と思います。

 ただし、A、Bで挙げたような明らかに違法なものというのは、社会の倫理を損なう。
 人の苦労して作ったブランドやシステムを盗んで顧客を騙すということは、経済の後退につながります。

 模倣する側は、模倣の対象となる本家を追い抜かすくらいの努力をして、新しいイノベーションを創造するくらいの意思があって欲しいと思います。

 そういう例は沢山あります。
 例えばピザの宅配は、アメリカで誕生しましたが、それを日本で最初に始めたのはドミノピザです。
 しかし現在日本でナンバーワンの店舗数はピザーラです。
 日本中のピザ宅配企業はドミノを真似して、雨後のたけのこのように現れましたが、頭角を表し、店舗数で一番になっているのはピザーラです。
 これば店舗運営や商品政策、テレビ広告などのブランド戦略などで秀でたからだと思います。

 パクリというのは盗むという言葉の別の言い方で、蔑視的な意味が含められています。
 模倣して挑む企業は○○のパクリというそしりは逃れられない場合があります。
 それでも挑戦するのですから、

 一定の志や誇り

を胸に秘めて欲しいものです。
 最近中国の高速鉄道の事故が話題となり、同時に中国の高速鉄道が日本の鉄道の技術やデザインを盗んだということを指摘、批判する声が上がっています。
 私はまず日本側の企業経営者に、油断しないで欲しいとまず言いたい。
 ああいう人の命を預かる事業というのは、例えばダイヤ運行の仕組みや予想外の出来事に対応するシステムだけでも、ものすごい情報や判断力と知恵の集結をシステム化しているもので、そう簡単に真似はできない。
 だから日本企業はこの蓄積されたノウハウで堂々とさらに革新を続けて欲しい。

 一方で表面だけ真似をして高成長を目指した中国にとっては、大きな蹉跌です。
 問題部分は自社で解決しないとならない訳で、革新への取り組みはそこから始まって欲しいです。
 模倣が得意と言われる半面、面子を重要視する中国民族ですから、<模倣から始まって、誇りをもって正々堂々と本家を追い抜く>姿を見せて欲しい。
 また技術力の蓄積のある日本企業は、中国、韓国など追い上げがあるのですから、過去の蓄積に慢心することなく、さらに発展進化を遂げて欲しいです。

posted by WOODY at 18:55| Comment(0) | TrackBack(0) | イノベーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月26日

既成概念を打ち破る

 経営革新、画期的な新商品、これまでにない新しいニュービジネスに共通なことは、

 これまでの常識を覆すようなアイデア

を実行し、ビジネスに結びつけることに成功したことです。
 いわゆる<既成概念><いままでの常識の枠>を打ち破る方法が、これまでの障壁を突き破るのです。
 製造業においても、今では当たり前の<流れ作業>も、フォードが考え出したイノベーションでした。
 今では逆に数人で一つの製品をつくるセル生産方式が新しいイノベーションです。
 金融においては、ATM(自動預入支払機)というのは、<顧客が機械で対応するなんて、そんな失礼を許すはずがない>という風に銀行全体で思われていて、シティバンクがこの常識を破ってATMを本格導入されてはじめて、<人は窓口担当で預金出し入れするよりも機械を好む>ということが明らかになりました。

 <既成観念><常識>の裏には、実は<真の顧客ニーズ>が隠れていることが多いのです。
 ですから、私たちは、通常<当たり前>だと思っていることをまず疑ってかかる必要があります。

 現代はとりわけ情報社会です。

 若年層はインターネット情報にどことなく影響されて、<常識><既定概念>をインプットされています。
 日本など先進国は新聞雑誌テレビメディアが発達しています。
 こうしたメディアの情報は、使い古された<常識>を土台に放送番組が作成、放映されています。
 別の稿で細かく解説しますが、
 
 情報というものは、真実ではなく欲しい情報や心地よい情報を選択される

という傾向があります。
 本当のことより、その時一番、見る人が見て<面白い、気持ちいい>情報を優先的・しかもより強調されて繰り返し繰り返し放送される。
 ですから、インターネットやテレビ情報をただただ受身にインプットしていると、実際とは全く違う常識をインプットしてしまうことになる。

 ところで、<既成概念>というものは明文化されていません。
 私たちが、ありきたりの日常生活の中で当たり前に考えていることだからです。
 ですから<既成概念>をひっくり返すためには、<既成概念>を見つけ出さなければならない。
 そのためには、常に<何故>という概念を持つ必要があります。

 例えば、自動車買取専門店という業態があります。
 この業態は、だいたい1995年位に出現した業態です。
 通常自動車というのは中古を下取りに出して新車に取り替えるのが一般的です。もしくは中古車を売ってさらに違う中古車を買う。
 自動車買取というこの業態はおそらく同時多発的に複数の経営者が考えていた。
 その中の一人の経営者は常に、大量に発生する中古車を<なんで直接ユーザから仕入れられないのか>と考えていました。
 だから自分で経営している中古車販売店で何回も試験的に事業を行なっては、失敗をしていた。
 ところが、転機が訪れます。
 業者同士の中古車オークションが盛んになり始めた。
 このオークションの拡大と充実がなければ中古車買取という業態は生まれなかったのが、一般から店舗を構えて中古車を買い取るという業態を考えついたのは、既成概念を破る新しい発想ですし、業態創造というイノベーションです。

 かなり古い話になりますが、ダストコントロールのダスキン(清掃用化学雑巾のレンタル)も雑巾のレンタルという新しい業態を開発してトップ企業となりました。
 
 いずれも<車は買うもの><雑巾は作るか、買うもの>という既成概念を打ち破った例です。
 
 ○売るのではなく買う
 ○売るのではなく貸す

 単純なことですが、単純な既成概念の中に、隠れたニーズがあるのです。
posted by WOODY at 18:28| Comment(0) | TrackBack(0) | イノベーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月25日

イノベーションの発想〜PRODUCT DRIVENかMARKET DRIVENか

 発想法には昨日紹介した本の中にも沢山あります。
 
 しかし経営、とりわけ商品開発や新業態開発などイノベーションに関わる発想は、小手先の発想技術はともかくとして、大きくわけて2つあります。
 この基本的発想はこれから創業する人にとっても重要な考え方です。

 (A)会社が持っている技術、ノウハウ、製品などを拡大してほかの用途開発や商品開発をする発想。これは英語で、PRODUCT DRIVEN とか、TECHNOLOGY DRIVEN などと言われています。

(B)保有してい(あいは想定される)顧客層のニーズに焦点をあわせて商品やサービスを考える発想。これをMARKET DRIVENあるいは CUSTOMER DRIVENといわれています。

 一般的には、Aの方法は開発する側が技術思考が強すぎると、顧客ニーズにマッチしずらいので、失敗例が多いという風にいわれています。

 しかしハイテク分野などにおいては、技術者が<こんな製品やサービスがあったらいいな>という発想から開発したシステムが大成功を収めることが多い。
 TWITTERというのは技術者の仲間内で<こんなネット上でコミュニケーションできるものがあればいい>という発想で企画し、仲間内で使われているうちに事業化されたものです。

 製造業においても例えばキャノンは当初、カメラ製造メーカーでしたが、<ものを映写し転写する>という技術をもとにコピー機(複写機)市場に参入し、その技術をもとにプリンターに参入して事業を拡大しています。
 PRODUCT DRIVEN型の事業化、新商品というのは、画期的なものを技術者は求めるのですが、同時に、いかに顧客のニーズを取り込むかという要素を常に考える必要があるでしょう。

 一方でMARKET DRIVENという方法は、既存顧客層に対して新しい商品を考えるものです。あるいは想定しているあるセグメント向けに対して考える場合が多い。
 今の日本ついて考えると、少子高齢化ですからシニア向けの商品やサービスは商品開発担当者は常に考えるテーマとなる。
 また、格差社会と言われてているように、今の日本は勝ち組と負け組がはっきり別れている。
 低価格マンションでさえ売れ残るというのに、都心の豪華マンションはあっという間に完売してしまう。
 いわゆる富裕層向けのサービスも企業にとってはビジネスチャンスがある。
 しかし、こういう、いわばキーワードになっているようなセグメントに対しては誰もが日夜考えている。
 競争が多いわけです。
 いつの時代にも、社会を象徴するような特定のセグメントが着想されて、キーワード化する。アラフォーとかニート世代とか。大手の広告代理店の戦略かもしれませんが、特定のセグメンテーションというのが常にあります。
 こうした<手垢にまみれた>顧客セグメンテーションというのは、そこから大ヒットというのは生まれにくいし、ベンチャーも生まれにくい。
 理由の一つはこうした誰もが認知するセグメンテーションというのは、誰もがどんな層でどんなニーズかとステレオタイプ化されていて、あらゆる発想が試されている。つまりマンネリ化し、セグメンテーション自体が陳腐化してしまっている例が多い。
 また同時に、セグメンテーションのステレオタイプ化によって、誰もがその特徴を新聞雑誌などの情報で鵜呑みにしてしまっていて、<真実の顧客層のニーズ>とピンボケしてしまうケースが多い。

 余談ですが、ベンチャー投資の際にビジネスプランを拝見して社長にインタビューします。その際に、まず聞くことは、<どんな層にどんな商品・サービスをいくらで売って、いくら儲かるか>を第一に聞くのが基本です。
 その際に、顧客層の定義があまりにもステレオタイプ化されて、どこかの雑誌から引用してきたような分析をするよう社長さんには、私はほとんど興味を持たなかった。
 
 MARKET DRIVENの発想で成功する確率が非常に高いのは、その企業独自で仮説を打ち立て考えたセグメンテーションが成立しているときです。 

 ある一定の価値観や消費傾向を有する大きな顧客の塊

を見つけられた時です。
 多くの企業の新規事業プランを見ると、自社の顧客層に向けてただ既存の商品を販売するものが多く見受けられます。
 新しい商品投入の前に、こうした顧客層の真のニーズをもう一度深く考えてみる。
 セグメンテーションの定義をもう一度考え直してみる。
 そういう考察をして上で、新しい商品やサービスを展開すると、<新しい顧客層>を得るという副産物を得ることもあります。
 いずれにしても、マスコミなどで流通しているありきたりの顧客セグメントを鵜呑みにしないことです。

 
posted by WOODY at 18:05| Comment(0) | TrackBack(0) | イノベーション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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